Photoshop養成ギプス

【絵画調】ビートルのコミック風イラスト

-
psgips
【絵画調】重厚なテンペラ風の静物画
【Photoshop講座】 イラスト、漫画などに用いられる“スクリーントーン”を表現して、クルマの写真をオシャレなコミック風にアレンジしましょう。
画像を単純化する技を身につけよう!
“画像を単純化”とは、複雑なピクセル情報を持つ元画像から、線画にしたり、階調を粗くしたり、網点にしたりといった変換を行うことをいいます。[ポスタリゼーション]というフィルターで、粗い階調層をつくり、その階調の境界を、画像やイメージに合わせ自在にコントロールしてみましょう!
ドキュメント
画像をモノクロに変換する
自動車の素材画像を開きます。
素材画像は[幅:640 pixel][高さ:480 pixel] [解像度:72 pixel/inch][モード:RGBカラー]を使用しています。
※クリックすると原寸画像が開きます。
元画像を残すため、[レイヤー]メニューから[レイヤーを複製]を選び、 [新規名称]に後の作業分担がわかるよう「モノクロ(ぼかし)」と入力します。
[レイヤーを複製]ダイアログ
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、「背景」レイヤーを複製した「モノクロ(ぼかし)」が作成できたことを確認します。
ドキュメント
[イメージ]メニューから[色調補正]→[彩度を下げる]を選び、 画像をモノクロに変換します。
これから行う作業は、すべて、このモノクロ画像をベースとします。
このレッスンの動画を配信中!
【Photoshop講座】写真をコミック風イラストに加工する
サムネールをクリックすると、YouTube 動画にリンクします。
レイヤーを2枚複製する
後の手順で必要なレイヤーを準備しておくために、[レイヤー]メニューから[レイヤーを複製]を選び、[レイヤーを複製]ダイアログで、[新規名称]に「カラーハーフトーン」と入力します。
[レイヤーを複製]ダイアログ
[レイヤーを複製]ダイアログ
[レイヤー]パネル
続いて、同じ要領でレイヤーを複製し、[新規名称]に「輪郭検出」と入力します。これでモノクロに変換したレイヤーが合計3枚になりました。
[レイヤー]パネル
[ポスタリゼーション]調整レイヤーを作成する
「モノクロ(ぼかし)」レイヤーを選択し、「輪郭検出」、「カラーハーフトーン」レイヤーを非表示しにします。
[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックして、 [ポスタリゼーション]を選びます。
[ポスタリゼーション]ダイアログ
[ポスタリゼーション]ダイアログで、[階調数]に「4」を入力します。
[ポスタリゼーション]の[階調数]は、適用する画像のチャンネルに対して、いくつの階調に変換するかを数値で設定するものです。
作例では、あらかじめモノクロ画像に変換していて、RGBのそれぞれのチャンネルには、同じグレースケール画像で構成されているので、[階調数]の「4」がそのまま、階調の数として適用されます。
ドキュメント
[ポスタリゼーション]フィルタ(調整レイヤー)が適用されました。
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、「ポスタリゼーション1」調整レイヤーが作成できたことを確認します。
COLUMN
階調数とは?
[ポスタリゼーション]の設定で用いる階調数とは、画像の階調をどれくらい単純化するか、その色数を指定するものです。といっても、カラー画像の場合は、設定数の何十倍も多い色数になります。
これはポスタリゼーションがそれぞれのチャンネルごとに、グレースケール画像256色に対し単純化を行うためで、たとえばRGBカラーの場合は、RGB各チャンネルの階調のズレが新たな色をつくり出します。
同じRGBカラーでも、カラー画像から彩度を下げたモノクロ画像では、RGB各チャンネルが全く同じになるため、階調のズレが生じず設定値どおりの色数になります。
[レイヤー]パネル
階調をコントロールする
「モノクロ(ぼかし)」レイヤーを選択し、[ポスタリゼーション]フィルタ(調整レイヤー)で効果を得た“階調層”の境界をコントロールするため、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックして、 [レベル補正]を選びます。
[レベル補正]ダイアログ
[レベル補正]ダイアログで、[入力レベル](上段のボックス)を左から「0」、「1.00」、「226」に設定し、[出力レベル]を左から「20」、「255」に設定します。
[入力レベル]の設定は、白色点を255レベルから226レベルに設定することで、ハイライト領域を明るく補正しています。
[出力レベル]の設定は、黒点を0レベルから20レベルに設定することで、シャドウ領域の階調を浅く補正しています。
ドキュメント
シャドウ側の階調を浅くすることで、画像の黒くつぶされていた部分が起こせました。
ハイライト部分を調整することで、画像の白い部分を多くとり、全体のバランスが整いました。
[レイヤー]パネル
階調の境界を滑らかにする
[レイヤー]パネルで、「モノクロ(ぼかし)」レイヤーを選択します。
[ぼかし(ガウス)]ダイアログ
階調の境界が滑らかに見えるよう、[フィルター]メニューから[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]を選び、[ぼかし(ガウス)]ダイアログで、[半径]に「1.5」pixelを入力します。
[ぼかし(ガウス)]適用前: 階調の境界などに細かい粒子があり、まだ写真っぽさが残っています。
[ぼかし(ガウス)]適用後:全体的に粒子がなくなり、単純な塗り面で構成したようになりました。
階調の濃度を調べる
後の手順で必要な色情報を得るため、[ウィンドウ]メニューから[情報]を選び、[情報]パネルのメニューボタンをクリックし、[パネルオプション]を選択します。
[情報]パネル
[情報パネルオプション]ダイアログで、[第1色情報]の[モード]に[HSBカラー]を設定します。
[情報パネルオプション]ダイアログ
スポイトツール
[ツール]パネルから[スポイトツール]を選びます。
※[スポイトツール]の選択は必須ではありません。
ドキュメント
画像内の4色に分かれた階調の部分にそれぞれカーソルを置いて、[情報]パネルに表示される[B]の数値をメモします。カーソルは置くだけです。クリックはしないでください。
白の部分[B:100%]
明灰の部分[B:67%]
濃灰の部分[B:33%]
黒の部分[B:0%]
COLUMN
HSBの“B”は画像の明るさ
HSBは色相、彩度、明るさを示す色情報を数値化したもので、完全なモノクロ画像の場合は、“B”の明るさのみが百分率で示されます。
[情報]パネルで階調の濃度を調べてみると、単純化された階調は、濃灰と明灰、それに白と黒の合計4階調であることがわかります。そして、それぞれの測定値は、白が100%、明灰が67%、濃灰が33%、黒が0%という結果になりました。これは階調の幅を100%とし、4階調の4で均等に割った間の分岐点を示しています。
ということは、[情報]パネルで調べるまでもなく、この数値は論理的に割り出すことも可能だったわけです。この明るさ“B”の数値は、後の作業で行うグラデーションマップの色づけで役立ちます。
[レイヤー]パネル
単純化した階調に色をつける
「ポスタリゼーション1」調整レイヤーを選択します。モノクロの画像に色をつけるため、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンをクリックして、[グラデーションマップ]を選びます。
[グラデーションエディター]ダイアログ
[グラデーションエディター]で図のようなグラデーションを作成します。設定値は以下のとおりです。
[位置:0%][ブラック]
[位置:33%][H39/S93/B87]
[位置:67%][H55/S59/B100]
[位置:100%][ホワイト]
ドキュメント
4つの階調に意図した色がつきました。
[グラデーションエディター]ダイアログで設定した[位置]の設定値は、「手順【6】階調の濃度を調べる」でメモした測定値を反映させています。
こうすることにより、4つに分かれた階調に適切な色を設定できるわけです。
[レイヤー]パネル
[グラデーションマップ1]調整レイヤーが作成できたことを確認します。
[レイヤー]パネル
スクリーントーンを表現する
「カラーハーフトーン」レイヤーを選択して、非表示から表示に切り替えます。
[カラーハーフトーン]ダイアログ
[フィルター]メニューから[ピクセレート]→[カラーハーフトーン]を選び、[カラーハーフトーン]ダイアログで、[最大半径]に「6」pixel、[ハーフトーンスクリーンの角度]の各チャンネルに「45」を入力します。
ドキュメント
モノクロの画像が点で構成され、“スクリーントーン”のようになりました。
ドキュメント(部分拡大)
[カラーハーフトーン]ダイアログで、[ハーフトーンスクリーンの角度]に「45」を設定すると、ドットの並び方が45°になります。「90」や「180」を設定すると、ドットは垂直、水平になります。
対象のドキュメントがRGB画像の場合は、チャンネル数が3つしかないので、[チャンネル4]の設定値は無関係です。
各チャンネルに同じ数値を設定すると、すべてのドットが同じ角度に配列されるので、対象画像がRGBでも、モノクロ画像の場合は、黒と白だけのズレがないドットを作成することができます。
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、[描画モード]に[オーバーレイ]を設定します。
ドキュメント
すると、背面の画像と合成され、階調の色のついたところにだけ点が残り、カラーの“スクリーントーン”を貼ったような表現ができました。
[レイヤー]パネル
線画を作成する
「輪郭検出」レイヤーを選択して、非表示から表示に切り替えます。
ドキュメント
[フィルター]メニューから[表現方法]→[輪郭検出]を選びます。
モノクロの画像の輪郭が検出されました。
スタンプツール
線画を修正する
[輪郭検出]フィルターを適用した結果、目に付くところに気泡のようなものができたので修正を加えます。
[ツール]パネルから[スタンプツール]を選び、オプションバーの[クリックでブラシプリセットピッカーを開く]をクリックし、[直径]に「13 px」、[硬さ]に[0%]を設定します。
オプションバー
修正前
マウスポインタをボンネットの無地の部分に合わせ、option〔Alt〕+クリックしてサンプリングポイントを設定します。
修正後
ボンネット部分の気泡のようなものがある個所をドラッグして修正します。
線画を補正してハッキリさせる
[レイヤー]メニューから[新規調整レイヤー]→[レベル補正]を選び、[新規レイヤー]ダイアログで、[下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成]を有効に設定して、[OK]をクリックします。
[新規レイヤー]ダイアログ
[レベル補正]ダイアログ
[レベル補正]ダイアログで、[入力レベル](上段のボックス)に、左から「112」、「1.00」、「144」を設定します。
この設定は、黒点を0レベルから112レベルに設定することで、中間点付近まで黒で塗りつぶし、白色点を255レベルから144レベルに設定することで、中間点付近まで白で塗りつぶして、白、黒がハッキリするように補正しています。
ドキュメント
階調の幅を狭めることで、白黒がハッキリして線画が明瞭になりました。
[レイヤー]パネル
描画モードを設定して完成
[レイヤー]パネルで、「輪郭検出」レイヤーを選択し、[描画モード]に[乗算]を設定します。
ドキュメント
背面の“スクリーントーン”と線画、および着色した階調が合成され、ビートルのコミック風イラストが完成しました。
関連記事
psgips
Posted bypsgips