【画像合成】素手でリンゴを搾る【2】
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【Photoshop講座】素手でリンゴを搾って果汁を滴らせる…こんなのありえない!? 水風船を握った手とリンゴの写真素材を合成して、非現実な世界を作成しましょう。
粘土をこねるよう自在に変形させよう!
[変形]コマンドの種類はたくさんあり、一回の操作で複数のコマンドを組み合わせることができます。変形による画像の劣化を極力抑えるには、変形を確定するまでにじっくり吟味することです。仕上げは[ワープ]でリンゴを歪ませましょう!

ドキュメント
リンゴの画像を変形する
まず、水風船の傾きに合わせて、リンゴの画像の角度を変えます。[編集]メニューから、[変形]→[回転]を選択します。すると、変形の操作をする枠(バウンディングボックス)が表示されます。

ドキュメント
バウンディングボックスのコーナー外側にマウスポインタを合わせます。マウスポインタの形が「回転」に変わったら、回転させる方向にドラッグして移動します。リンゴを「-15」°回転させたら、マウスボタンを離します。
[変形の確定]はまだ行いません。

ドキュメント
続いて、回転させた角度を保ちながら、リンゴを縦長に変形させます。[編集]メニューから、[変形]→[拡大・縮小]を選択します。バウンディングボックスの左右の側面をドラッグして、水風船が見えない程度に幅を狭めます。上下の長さも調整し、およその形に整えます。
[変形の確定]はまだ行いません。

ドキュメント
リンゴの画像をワープする
次に、リンゴを手で握りつぶしているような、歪んだ変形を加えていきます。[編集]メニューから、[変形]→[ワープ]を選択します。すると、変形の操作をする枠(バウンディングボックス)が網状のもの(ワープメッシュ)に変わります。

ドキュメント
ワープメッシュのコーナー4カ所にあるコントロールポイントをドラッグして、リンゴの上部と下部を拡大します。すると、各コントロールポイントに付属した2本の方向線が、ワープメッシュから外れた部分に表示されます。
各コントロールポイントのドラッグする位置は、相互に影響し合う特性があることから、1カ所を大幅に変更するのではなく、4カ所を少しずつ移動させて行うとよいでしょう。[変形の確定]はまだ行いません。

ドキュメント
方向線のハンドルをドラッグして、さらに変形を加えていきます。リンゴを手で握りつぶしているよに変形できたら、オプションバーで[変形を確定]をクリック、または[enter]キーを押して変形を確定します。
リンゴに誇張した「くびれ」を入れるには、左右側面の方向線を長く伸ばし、内側にワープメッシュを引き込むとよいでしょう。

オプションバー

ドキュメント
リンゴの画像に変形とワープが適用されました。
複数の[変形]コマンドを組み合わせる場合は、画像の劣化を最小限に止めるため、すべての作業が終了するまで、[変形の確定]は行いません。
変形とワープの仕上がりに満足いかない場合は、[変形の確定]を行った後でも、[編集]→[1段階戻る]を選択すれば、手順【9】の変形する前に戻ることができます。
![[パス]パネル](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011101.jpg)
[パス]パネル
修正用の選択範囲を作成する
[レイヤー]パネルで、[パス]タブをクリックし、[パス]パネルを表示します。「水風船のパス」を選択し、[パスを選択範囲として読み込む]をクリックします。

ドキュメント
水風船の輪郭に選択範囲が作成されたことを確認します。[選択範囲]メニューから、[選択範囲を反転]を選択します。

ドキュメント
水風船の輪郭以外の領域に選択範囲が作成されました。
![[レイヤー]パネル](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011201.jpg)
[レイヤー]パネル
合成した境界を修正する
[パス]パネルで、[レイヤー]タブをクリックし、[レイヤー]パネルを表示します。「変形リンゴ」レイヤーのレイヤーマスクサムネールを選択します。
レイヤーマスクを選択すると、レイヤーマスクサムネールが二重枠で表示されます。レイヤーマスクが選択されているか、必ず確認してください。

ズームツール
[ツール]パネルから、[ズームツール]を選択し、修正個所が確認しやすいように拡大表示(200%~400%)するため、画像内をクリックします。
![[描画色と背景色を入れ替え]をクリック](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011202.jpg)
[描画色と背景色を入れ替え]をクリック
[ツール]パネルで、[描画色と背景色を入れ替え]をクリックして、描画色を「ブラック」に設定します。

ブラシツール
[ブラシツール]を選び、オプションバーで、[クリックでブラシプリセットピッカーを開く]をクリックし、[直径]に「13 px」、[硬さ]に「0 %」を設定します。

オプションバー

ドキュメント
選択範囲からはみ出したリンゴの境界をドラッグして消去します。

ドキュメント
選択範囲外(リンゴの部分)をペイント(ドラッグ)しても影響がないので、選択範囲の点線上を大まかにドラッグしましょう。

ドキュメント
はみ出した部分が修正できたら、[表示]メニューから、[画面サイズに合わせる]を選択します。[command(Ctrl)]+[D]キーを押して、選択を解除します。
レイヤーマスクを表示して確認したい場合は、[レイヤー]パネルで、レイヤーマスクサムネールを[option(Alt)]キーを押しながらクリックすると、画像描画モード / レイヤーマスクモードの切り替えが行えます。
![[パス]パネル](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01010801.jpg)
[パス]パネル
影用の選択範囲を作成する
[レイヤー]パネルで、[パス]タブをクリックし、[パス]パネルを表示します。「指のパス」を選択し、[パスを選択範囲として読み込む]をクリックします。

ドキュメント
指の輪郭に選択範囲が作成されたことを確認します。
[パス]パネルの[パスを選択範囲として読み込む]を使用すると、手順【5】で行った[選択範囲の作成]ダイアログの設定が、そのまま適用されます。同一の設定値を用いる場合は、この[パスを選択範囲として読み込む]で省力化できます。
![[選択範囲を拡張]ダイアログ](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011302.jpg)
[選択範囲を拡張]ダイアログ
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を変更]→[拡張]を選択し、[選択範囲を拡張]ダイアログで、[拡張量]に「16」pixelを入力して、[OK]をクリックします。

ドキュメント
選択範囲が外側に16 pixel拡張されました。
![[選択範囲をぼかす]ダイアログ](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011304.jpg)
[選択範囲をぼかす]ダイアログ
[選択範囲]メニューから、[選択範囲を変更]→[境界をぼかす]を選択し、[選択範囲をぼかす]ダイアログで、[ぼかしの半径]に「8」pixelを入力して、[OK]をクリックします。

ドキュメント
選択範囲の境界線(点線)がやや滑らかになりました。
選択範囲の領域は点線で表示されているので、[境界をぼかす]コマンドを実行しても、境界がどのようにぼかせたのか確認することは難しいです。そこで設定値を論理的に解釈すると、[ぼかしの半径]とは、選択範囲の境界線を中心に、外側と内側にそれぞれ、どのくらいのぼかし幅(階調幅)を設けるか、ピクセル数で指定します。たとえば設定値が「8」pixelの場合は、その倍の16 pixelのぼかし幅が設けられることになります。
![[レイヤー]パネル](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011401.jpg)
[レイヤー]パネル
リンゴに手の影をつける
[パス]パネルで、[レイヤー]タブをクリックし、[レイヤー]パネルを表示し、「変形リンゴ」レイヤーを選択します。
[レイヤー]メニューから、[新規調整レイヤー]→[レベル補正]を選択し、[新規レイヤー]ダイアログで、[下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成]にチェックマークを入れ、[OK]をクリックします。
![[新規レイヤー]ダイアログ](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011402.jpg)
[新規レイヤー]ダイアログ
![[レベル補正]ダイアログ](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011403.jpg)
[レベル補正]ダイアログ
[レベル補正]ダイアログで、入力レベルに「0」「0.70」「255」を設定します。

ドキュメント
手順【13】で作成した選択範囲内が暗くなり、手で握りつぶしたリンゴの形状を誇張する影がつきました。
![[レイヤー]パネル](https://blog-imgs-47-origin.fc2.com/p/s/g/psgips/tricky_01011405.jpg)
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、[レベル補正 1]が作成できたことを確認してください。
選択範囲を作成して、新規調整レイヤーを作成すると、その選択範囲外を隠すレイヤーマスクが自動的に作成できます。[レベル補正 1]は、背面のレイヤー「変形リンゴ」にクリッピングしているため、リンゴの表面にしか影を落としません。
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