Photoshop養成ギプス

【イラスト調】クラフト紙に描いたパステル風のペット【1】

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【イラスト調】クラフト紙に描いたパステル風のペット【1】
【Photoshop講座】かわいいペットの写真を、素朴で繊細なタッチのパステルスケッチ風に加工します。パステルの魅力のひとつに、スケッチする手軽さで「ホワイト」を使える点があります。その白い線を引き立てるため、用紙をクラフト紙っぽくして、渋く仕上げてみましょう。
リアルさを逆手に芸術性を向上させる!
Photoshopでつくる「イラスト調」の難しいところは、いかに写真っぽく見せないかを追求するあまり、素材をチープな存在に貶めてしまうことです。これは多くの作品に見られる傾向ですね。写真を上回る表現ができてこその「イラスト調」でありたいものです。パステルスケッチ風は、繊細なタッチと「ホワイト」を武器に、写真の持つ「忠実性」をそのまま活用できる技法だと思うので、誰もが簡単に、しかもアーティスティックに加工できる、数少ない手段かも知れません。
ドキュメント
ドキュメント
素材画像を開いてレイヤーを複製する
ネコの素材画像を開きます。
素材画像は[幅:1600 pixel][高さ:1200 pixel][解像度:72 pixel/inch][モード:RGBカラー]を使用しています。
ネコの素材画像は、ネコだけを抽出しやすくするため、オレンジ色のホリゾント(背景紙)を使用して撮影されたものです。最適な背景色は、被写体の毛色によって異なります。一般的には白色、または緑色のホリゾントが使用されます。
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、[背景]を[新規レイヤーを作成]にドラッグ&ドロップします。すると、複製された[背景 のコピー]が作成されます。これを繰り返して[背景 のコピー 2]を作成し、合計2まいのレイヤーを複製します。
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネル
[レイヤー]パネルで、複製した最前面の[背景 のコピー 2]を非表示にして、背面(2層目)の[背景 のコピー]を選択します。
スポイトツール
スポイトツール
背景の色を置き換えてホワイトにする
[ツール]パネルから[スポイトツール]を選びます。
ドキュメント
ドキュメント
ドキュメント内の背景をクリックして、色をサンプリング(採取)します。この際、モチーフになるべく近い部分の背景をクリックしましょう。つぎに、[イメージ]メニューから、[自動コントラスト]を選択して、素材画像のコントラストを整えておきましょう。
描画色と背景色
描画色と背景色
サンプリングした色は、[ツール]パネル下の描画色に表示されます。
[イメージ]メニューから、[色調補正]→[色の置き換え]を選択します。[色の置き換え]ダイアログで、[カラークラスタ設定]のチェックマークを外し、[明度]に「+100」、[許容量]に「」を設定して、[OK]をクリックします。
[色の置き換え]ダイアログ
[色の置き換え]ダイアログ
[色の置き換え]ダイアログでは、まず、置き換えたい色を[結果]に設定します。つぎに、プレビュー(選択範囲)で確認しながら、置き換える色の許容量を調整します。
ドキュメント
ドキュメント
背景の色が置き換えられホワイトになりました。
ネコの影や境界など、色が完全に置き換えられていない部分もありますが、[許容量]の設定値を大きくすると境界が不自然になるので、これらは意図的に残しておきます。
COLUMN
なぜ、[色の置き換え]を使うのか?
1.素材画像がホリゾント(背景紙)で撮影されている。
2.モチーフと背景の境界に自然さを求められる。
3.後の効果で背景をホワイト(ピクセルあり)にしておく必要がある。
これらの主な条件を満たす機能が[色の置き換え]です。素材画像に対するアプローチと、結果の仕上がりに対するアプローチを個別に考えれば、他に適した方法はいくらでもあると思いますが、簡単にスピーディーに、そして仕上がりも自然な[色の置き換え]を使ってみましょう。
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