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【色調補正】モノクロ変換を自在にコントロールする【白黒】

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【色調補正】モノクロ変換を自在にコントロールする【白黒】
【Photoshop基本操作】[白黒]とは、カラー画像を「白黒」画像に変換する機能です。色の系統別に詳細な設定ができるので、素材に応じた「モノクロ」表現の幅が広がります。[着色]オプションで「セピア調」などの表現も簡単に行えます。
色の系統別に調整できるメリットを活かそう!
モノクロ変換を単なる「白黒」に置き換える作業だと思っている方は、この機能を使うべきではありません。[彩度を下げる]を使えばそれで十分でしょう。しかし、そのことに少しでも疑問を抱いているのなら、「白黒」だけで表現する世界へ飛び込んでみてください。モノクロ写真を自由自在にコントロールできることが、これほど痛快で面白いものとは思わなかった…と、すぐに気付くはずです。
モノクロ変換を自在にコントロールする
まず、[白黒]がどのようなしくみで、カラー画像のモノクロ変換を調整するのか、[彩度を下げる]と比較して、概念的に考えてみましょう。
図の画像に[彩度を下げる]を実行すると、どのような結果になるでしょう?
no393_01.png
答えは、グレー1色です。
実際の写真画像ではあり得ないような配色の画像ではありますが、なぜ、このような結果になるのでしょうか?
画像に使用している色はすべて、彩度、明度が 100%(MAX値)に設定された「RGB色」と呼ばれるもので、色相だけの違いで色の境界を表したものです。
[彩度を下げる]は、カラーモードを変更せず、各チャンネルに同じグレースケール値を振り分けることで彩度を下げます。このため、彩度、明度の数値が同じ色では、色の境界の区別もできないグレー1色になってしまいます。このような現象が、[彩度を下げる]には潜んでいます。
では、[白黒]で色の系統別にモノクロを調整してみます。画像は外側の[レッド系]の「RGB レッド」から内側に向けて、[マゼンタ系]の「RGB マゼンタ」までの配色に分けています。これは、[白黒]の特性をわかりやすくするための配色で、設定項目と同じ6つの色の系統別に分けています。
no393_02.png
色から受ける印象とは異なった、規則正しい階調への調整ができました。誇張した結果ではありますが、[白黒]ではこのようなモノクロ変換も可能なのです。
次の[白黒]ダイアログは、上記の画像になるよう設定したものです。
no393_03.png
[白黒]ダイアログ
設定値は「-200%」~「300%」の範囲で行いますが、色の系統別に 0% から 20% ずつ増やし、「0%」~「100%」の設定値を設けました。
[白黒]の特性では、対象が「RGB 色」なら、「0%」で明度が0%の黒、「100%」で明度が100%の白に置き換えられることが、この実験でおわかりいただけたと思います。
色の系統別に、すべてのグレースケール値に置き換えが可能…ということは、白いものも黒に置き換えられるということです。ですから[白黒]は、自由自在なモノクロ変換が可能なわけなんです。
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モノクロ変換を自在にコントロールする
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白黒の操作方法
[白黒]の特性を活かした、モノクロ変換の一例をご紹介しましょう。素材に選んだのは、アンティークな趣のある「ガムボールマシン」です。赤錆びた容器の中には、カラフルなガムボールが入れてあるのですが、モノクロにすると色の違いがわかりません。そこで、実際のトーンとは異なった補正を加え、さまざまな色が感じ取れるように演出したいと思います。
[白黒]を作成する
素材の画像([RGB カラー]モード)を開きます。※バージョン CS 3 以上[RGB カラー]モードのみ対応。
元画像
元画像
[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[白黒]を選択して、[白黒 1]を作成します。
[白黒 1]を作成
[白黒 1]を作成
プリセット「初期設定」では、一般的に対応できる数値があらかじめ設定されています。適用する素材により、この設定だけでも、表現力豊かなモノクロ変換が行える場合もあります。
[白黒]ダイアログ
[白黒]ダイアログ
[自動補正]をクリックすると、画像に適した補正が自動的に行われ、各設定項目ごとに適正値が振り分けられます。
初期設定+自動補正を適用
初期設定+自動補正を適用
[指先ツール]で直感的に調整する
[白黒]ダイアログの[指先ツール]をクリックすると、画像上をドラッグして直接操作できるモードに切り替わります。
[指先ツール]を選択
[指先ツール]を選択
画像上をドラッグ
画像上をドラッグ
ドラッグした箇所の色域が調整される
ドラッグした箇所の色域が調整される
操作方法はスライダと同じで、左側にドラッグすると数値が小さくなり、右側にドラッグすると数値が大きくなります。
調整値をダイアログで確認
調整値をダイアログで確認
デフォルト値では階調の変化が少なかった部分(カラフルな色)を、モノクロで表現できるように調整を施します。
その他の調整値をダイアログで確認
その他の調整値をダイアログで確認
その他の色域をドラッグして調整
その他の色域をドラッグして調整
深みのある色に調整する
[着色]にチェックマークを入れると、モノクロに色味が加えられます。
着色カラーの設定は、カラーチップをクリックして[カラーピッカー]ダイアログ(ターゲットカラーを選択してください。)で行います。
[着色]を設定
[着色]を設定
[彩度を下げる]などでは得られない、意図したモノクロ変換ができました。
[白黒]でモノクロ変換(着色)した画像
[白黒]でモノクロ変換(着色)した画像
[着色]オプションの仕組みは?
[着色]オプションで設定した色が画像に反映される仕組みは、描画モードの[カラー]に相当し、設定する色の彩度が増しても明るさが変わらない特性を持っています。セピア調の色が初期設定されていますが、これよりも少し彩度を落とし、青味を加えた方が個人的には好きですね。
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