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遠近法の切り抜きツール

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遠近法の切り抜きツール
【Photoshop基本操作】斜めから撮影された看板広告などのパース(遠近法)を、真正面から見たように切り抜くことができるツールです。変形したオブジェクトの四辺に沿ったバウンディングボックスを作成し、それぞれの水平垂直を補正して遠近感を取り除きます。
縦横比率を算出して適切に切り抜こう!
[遠近法の切り抜きツール]は、パースの補正と切り抜きが同時に行える便利なツールですが、そのパフォーマンスを最大限に引き出すには、劣化しない仕上げサイズの縦横比率を、あらかじめ算出しておく必要があります。適用する前にひと工夫するだけで、違和感のない投影法が再現できます。
初期設定での問題点
[遠近法の切り抜きツール]の初期設定では、オプションバーの設定項目に何も設定されていません。これらの設定項目がなくても、対象画像から自動的に比率を判断し、遠近法を補正して切り抜くことができます。しかし、それは万能ではありません。対象画像によっては、縦横比率が適切に適用されず、仕上がりが歪んでしまいます。また、長辺に合わせて短辺が拡大されるので、画素の劣化が見られます。初期設定で陥りやすい問題点を検証してみましょう。
ドキュメントを開く
解説に使用するドキュメントは、JPEG 形式の RGB 画像です。駅構内の大きな広告看板を撮影した画像で、横の角度から撮影しているため、遠近法によるパースが大きくかかっています。
駅構内の広告看板
駅構内の広告看板
遠近法の切り抜きツールを選択する
[ツール]パネルから、[遠近法の切り抜きツール]を選択します。
no426_09.png
遠近法の切り抜きツール
オプションバーの設定項目を確認してください。初期設定では、切り抜く画像の幅、高さ、解像度の入力ボックスに何も設定されていません。
[遠近法の切り抜きツール]のオプションバー
[遠近法の切り抜きツール]のオプションバー
バウンディングボックスを作成する
遠近法を補正したい領域の4つの頂点(角)をクリックして、バウンディングボックスを作成します。作成したバウンディングボックスは、8つのハンドルをドラッグすることで、切り抜き範囲を調整できます。
4つの頂点をクリック
4つの頂点をクリック
バウンディングボックスが作成できたら、オプションバーの[現在の切り抜き操作を確定]をクリック、または[enter]キーを押して、現在の切り抜き操作を確定します。
[遠近法の切り抜きツール]で遠近法を補正して、真正面から見たように切り抜くことができました。しかし、初期設定では、縦横比率が正確に再現されていないため、幅が長く、高さが短い、少し平べったい印象になりました。
初期設定での適用結果
初期設定での適用結果
長辺に合わせて短辺が拡大されているので、パースが大きくついた対象画像では、短辺側(作例では左側)に画素の劣化が見られ、鮮明さが極端に低下しています。
初期設定では、対象画像から自動的に比率を判断し、遠近法を補正して切り抜くことはできますが、正確な比率を再現したい場合や、画素の劣化を最小限に抑えたい場合には適していません。
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適切な比率で切り抜く方法
[遠近法の切り抜きツール]のパフォーマンスを最大限に引き出すには、劣化しない仕上げサイズの縦横比率を、あらかじめ算出しておく必要があります。ポイントは2点です。対象画像の遠近法を補正したい領域の短辺を測定し、測定値の近似値を「1」とした縦横比率を決定しておくことです。ひと工夫を加えて、違和感のない適切な投影法を再現しましょう。
ドキュメントを開く
解説に使用するドキュメントは、JPEG 形式の RGB 画像です。駅構内の大きな広告看板を撮影した画像で、横の角度から撮影しているため、遠近法によるパースが大きくかかっています。
駅構内の広告看板
駅構内の広告看板
実際の広告看板の規格サイズなどから、縦横比率を算出しておきます。作例の算出結果は「1:2.5」でした。
ものさしツールを選択する
[ツール]パネルから、[ものさしツール]を選択します。
ものさしツール
ものさしツール
看板の短辺(左辺)をドラッグして、測定線を作成します。開始点と終了点をそれぞれドラッグして、画像に合わせ調整します。
短辺の距離を測定する
短辺の距離を測定する
オプションバーの測定値「L1 : 312.01」をメモします。
[ものさしツール]のオプションバー
[ものさしツール]のオプションバー
測定値は小数点以下を除いた近似値でかまいません。
[ものさしツール]による測定は、仕上げサイズの最大値を知るためのものです。切り抜く画像の幅、または高さを、オブジェクトの最短辺の長さ以下に設定することで、変形による画質の劣化を防ぎます。
遠近法の切り抜きツールを選択する
[ツール]パネルから、[遠近法の切り抜きツール]を選択します。
no426_09.png
遠近法の切り抜きツール
オプションバーで、[W]に「780 px」、[H]に「312 px」、[解像度]に「72」pixel/inch を入力します。
[遠近法の切り抜きツール]のオプションバー
[遠近法の切り抜きツール]のオプションバー
作例では、オブジェクトの最短辺を高さに設定し、[H]に測定値の近似値である「312 px」を入力しました。この数値に、仕上げサイズの縦横比「1:2.5」を乗算し、[W]に「780 px」を入力しました。
バウンディングボックスを作成する
遠近法を補正したい領域の4つの頂点(角)をクリックして、バウンディングボックスを作成します。作成したバウンディングボックスは、8つのハンドルをドラッグすることで、切り抜き範囲を調整できます。
4つの頂点をクリック
4つの頂点をクリック
バウンディングボックスが作成できたら、オプションバーの[現在の切り抜き操作を確定]をクリック、または[enter]キーを押して、現在の切り抜き操作を確定します。
[遠近法の切り抜きツール]オプションに縦横比率で算出した数値を設定し、遠近法を適切に補正して切り抜くことができました。
遠近法を適切に切り抜くことができた
遠近法を適切に切り抜くことができた
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