Photoshop養成ギプス

【色調補正】色の濁りを取って鮮やかな青空に補正する【特定色域の選択】

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【色調補正】色の濁りを取って鮮やかな青空に補正する【特定色域の選択】
【Photoshop講座】風景写真の空を青くする方法はいろいろあります。その中でも比較的に理解しやすく、高い効果を発揮できるのが[特定色域の選択]です。青空はもちろん、夕焼けの空や木々の緑も、濁りのない鮮やかな色に補正することができます。
色を濁らせている要素を取り除こう!
ここで問題です。水彩絵具で鮮やかな青空を塗るときには、誰もが青色の絵具を使いますよね。青色に赤色を混ぜれば、紺色や紫色をつくり出すことができます。では、紫色に黄色を混ぜたらどうのような色になるでしょう?
答えは黒、または灰色です。すべての色は、青色、赤色、黄色を混ぜ合わせてつくり出すことができます。鮮やかな色も濁った色もです。水彩絵具で混ぜ合わせた色は元に戻せませんが、Photoshop ではそれが可能になります。色の構成要素から、色を濁らせている特定の色域を取り除くことができるのです。
特定色域の選択で青空を強調する
これから行う操作は、色の濁りを取って鮮やかな青空にする方法です。[特定色域の選択]は、設定した後でも編集できる調整レイヤーを利用する方が一般的です。特定のカラー(色域)を選択し、CMYK スライダーで調整を行うので、カラーの構成要素であるプロセスカラーの知識が必要です。
元画像→色の濁りを取って鮮やかな青空にする
特定色域の選択を作成する
素材画像をダウンロードして開きます。素材画像は、[幅:2048 pixel]、[高さ:1360 pixel] 、[解像度:72 pixel/inch]、[モード:RGBカラー]を使用しています。
素材画像を開く
素材画像を開く
補正のポイントと方法!
素材画像は、空が霞んでいて、夏らしいエネルギッシュさが、いまひとつ表現できていません。空が青くなるように全体を調整してしまうと、補色(反対色)の関係にあるレンガ造りの建物が影響を受けてしまいます。そこで、色の系統別に調整ができる[特定色域の選択]を使用して、雲を白く空を青く強調して、すっきりした濁りのない色に補正していきます。
[レイヤー]パネルで、[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]をクリックし、メニューから[特定色域の選択]を選択して、[特定色域の選択 1]を作成します。
[特定色域の選択 1]を作成
[特定色域の選択 1]を作成
調整レイヤーを作成すると、自動的に[属性]パネルが表示されます。
[属性]パネルを確認
[属性]パネルを確認
調整レイヤーとは?
調整レイヤーとは、ドキュメントやレイヤー単位で色調補正が行えるオプション機能です。調整レイヤーを作成することで、元画像の内容をそのまま保つことができ、設定した後でも再編集が可能になります。
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【色調補正】色の濁りを取って鮮やかな青空に補正する【特定色域の選択】
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空の青色を強調する
[属性]パネルで、[選択方式]に[絶対値]をクリックして選択します。
[絶対値]をクリック
[絶対値]をクリック
絶対値では50%をMAX値にする!
[選択方式]に[絶対値]を選択すると、ピクセルに含まれるカラー比率に対して、調整率を加算、または減算した変化の大きい調整が行えます。
[選択方式]に[絶対値]を選択
[選択方式]に[絶対値]を選択
[絶対値]は、対象のピクセルのカラー情報に調整率が加算されるので、事実上は50%くらいの設定値がMAX値になります。たとえば、対象のピクセルのカラー情報がシアン 50 % だったとすると、50 % + 50 % = 100 %(MAX)です。高い設定値では、ノイズが目立つようになるので、[絶対値]では 50 % という制限を設けておいた方が無難です。
[カラー]に[シアン系]を選択します。
[シアン系]を選択
[シアン系]を選択
[シアン]に「+50」%、[マゼンタ]に「+25」%、[イエロー]に「-25」%、[ブラック]%に「0」%を設定します。
[シアン系]を設定
[シアン系]を設定
[カラー]に[ブルー系]を選択します。
[シアン]に「+50」%、[マゼンタ]に「+12」%、[イエロー]に「-25」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[ブルー系]を設定
[ブルー系]を設定
元画像→空の青色を強調することができた
青空を濁らせているのはイエロー
[特定色域の選択]の[カラー]は、調整の対象となる色域を選択するものです。[シアン系]、[ブルー系]は空の色なので、[シアン]の設定値を(+)側に大きくすると、青色をより強い青色にすることができます。
マンセル表色系の色相環→RGBスペクトルの色相環
色相をスペクトル(光の波長)の順序に配列した円環状の図表、色相環(しきそうかん)では、角度で対面する色相が補色(反対色)となります。補色は強い影響を及ぼすので、色を濁らせる要素として考えられます。
C50/M30/Y20→C100/M55/Y0
[特定色域の選択]の利点は、負の調整が行えることです。青色をより強い青色にする一方で、青色を濁らせている黄色の要素を弱くできるので、操作イメージも理解しやすく、思い通りの調整が行えます。
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レンガ造りの建物を調整する
[属性]パネルで、[カラー]に[レッド系]を選択します。
[シアン]に「-10」%、[マゼンタ]に「+5」%、[イエロー]に「+5」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[レッド系]を設定
[レッド系]を設定
[カラー]に[イエロー系]を選択します。
[シアン]に「-10」%、[マゼンタ]に「0」%、[イエロー]に「+5」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[イエロー系]を設定
[イエロー系]を設定
STEP 2→レンガ造りの建物を調整
シアン系の影響を緩和させる!
レンガ造りの建物の色は、青空の補色(反対色)になりますが、領域内にはこれらの色の要素が少なからず含まれています。なので、[特定色域の選択]と言えども、[シアン系]や[ブルー系]の調整で、青っぽく変色することがあります。[レッド系]と[イエロー系]の調整は、これらの影響を緩和させることが主な目的です。
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その他の色域を調整する
[属性]パネルで、[カラー]に[グリーン系]を選択します。
[シアン]に「+25」%、[マゼンタ]に「-10」%、[イエロー]に「+12」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[グリーン系]を設定
[グリーン系]を設定
[カラー]に[マゼンタ系]を選択します。
[シアン]に「-10」%、[マゼンタ]に「+10」%、[イエロー]に「0」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[マゼンタ系]を設定
[マゼンタ系]を設定
STEP 3→その他の色域を調整
濁らせている色に負の数値を設定する!
作例では、対象の色域がほとんどないので、調整後の画像の変化は少ないですが、調整する対象が風景写真なら、木々の緑なども合わせて鮮やかにしておきたいですね。しかし、その調整値は控えめにしておきましょう。すべての色域が鮮やかな色になってしまうと、特定の色域が強調できなくなるし、全体がギトギトしたつまらないイメージになってしまうからです。それぞれの色域で、濁らせている色を(−)側に設定し、その他の色を(+)側に設定します。
雲の色を整えながら白くする
[属性]パネルで、[カラー]に[白色系]を選択します。
[シアン]に「-5」%、[マゼンタ]に「-10」%、[イエロー]に「-15」%、[ブラック]に「0」%を設定します。
[白色系]を設定
[白色系]を設定
STEP 4→雲の色を整えながら白くすることができた
強調した補正の違和感に注意する!
一見、白色に見える雲でも、実際では空色に影響を受けて、少し青味がかっているものです。青色を強調した補正では、この雲の部分も青色に転び、素材によっては赤っぽくなることもあります。色域の[白色系]では、これらの違和感を取り除いて、スッキリ抜けた白色に調整することができます。
全体のトーンを調整する
[属性]パネルで、[カラー]に[中間色系]を選択します。
[シアン]に「0」%、[マゼンタ]に「0」%、[イエロー]に「0」%、[ブラック]に「+10」%を設定します。
[中間色系]を設定
[中間色系]を設定
STEP 5→浅くなった全体のトーンを調整
色の濁りを取って鮮やかな青空にすることができた
色の濁りを取って鮮やかな青空にすることができた
ガンマ補正の役割に利用する!
レベル補正やトーンカーブのようなガンマ補正が、[特定色域の選択]でも行えます。[中間色系]の[ブラック]は、明度の中間調(ガンマ)に相当します。現在の中間調を「0」%として、(−)側がシャドウ側、(+)側がハイライト側になり、(+)側の数値を大きくすると、コントラストが強くなります。
[特定色域の選択]の概要
[特定色域の選択]とは、他の色に影響を与えることなく、特定の色だけを選んで補正することができる色調補正ツールです。カラーの構成要素はプロセスカラー(CMYK)が対象ですが、RGB 画像にも直感的な補正が簡単に行えます。
[特定色域の選択]の[属性]パネル
[特定色域の選択]の[属性]パネル
プリセット
あらかじめ設定されたメニューが用意されています。
カラー
メニューから補正したいカラーの系統を選択します。
CMYKスライダー
選択されたカラーの系統に対して各カラーの増減を調整します。
相対値
補正するカラーの選択方式に[相対値]を選択すると、ピクセルに含まれるカラー比率に対して、調整率を乗算した分増減します。
例:マゼンタ50%×調整率10%=5%増えて55%に調整
※指定色域と完全に一致した場合の理論値
マゼンタ50%×調整率10%=5%増えて55%に調整
絶対値
補正するカラーの選択方式に[絶対値]を選択すると、ピクセルに含まれるカラー比率に対して、調整率を加算、または減算します。
例:マゼンタ50%+調整率10%=10%増えて60%に調整
※指定色域と完全に一致した場合の理論値
例:マゼンタ50%+調整率10%=10%増えて60%に調整
選択方式は[絶対値]がオススメ!
調整率に対し変化する幅が大きいのが[絶対値]で、数値の計算もたし算なのでラクです。しかし、実質的には調整率の半分くらいしか増減しないし、下限、上限もあるので、あまり数値に縛られない方が得策ですね。
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Posted bypsgips